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世界で進む「平和の共同体」の形成

世界で進む「平和の共同体」の形成
軍事同盟は時代遅れ


 「沖縄と連帯するつどい開かれる」の記事に「コメント」が送られました。投稿者の方にお答えする形で文章をまとめてみました。「コメント」として掲載するには少し長いので、記事にさせていただきました。このブログをお読みのみなさんにも参考にしていただけたらと思います。

国際紛争の解決は平和的交渉で

 21世紀を迎えた今、世界の大勢は、平和を希求する国と国民が多数になろうとしています。国際紛争を解決する手段として、武力による威嚇又は武力の行使は、時代遅れになりつつあります。アメリカのブッシュが開始したイラク戦争も、アフガニスタンに対する戦争も、武力による威嚇や武力の行使は、それに反発する武力行使を生むだけで、問題の真の解決にはならないことをはっきりと示しています。
 いま世界の大勢となりつつあるのは、国際紛争の解決を、平和的な交渉によって進めるという仕組み作りです。東南アジアには、ASEAN(東南アジア諸国連合)というかたまりができて、平和の共同体になってきています。かつては、この地域にもSEATO(東南アジア条約機構)という軍事同盟があって、ベトナム戦争のときには、東南アジアの人たちが殺し合いをやったわけです。その反省にたって、「もうこの地域では軍事同盟をなくそう」ということで、平和の共同体をつくろうと、1976年2月にTAC(東南アジア友好協力条約)ができました。


TAC(東南アジア友好協力条約)

 TACは、その条約第2条で、締約国相互の関係について、以下の基本原則を定めています。「・主権・領土保全等を相互に尊重 ・外圧に拠らずに国家として存在する権利 ・締約国相互での内政不干渉 ・紛争の平和的手段による解決 ・武力による威嚇または行使の放棄 ・締約国間の効果的な協力」の6項目です。
 このTACには現在52カ国が加盟し、そこには東南アジア諸国の他、アメリカ、日本、韓国、北朝鮮、中国、ロシア、EU、オーストラリア、ニュージーランドなどの諸国も加盟しています。軍事同盟ではなく、こういう平和の共同体を世界各地域、東北アジアにも広げていく構想こそが、いまもとめられている道だと私は思います。
 軍事同盟は、中東にもかつてはCENTO(中央条約機構)がありましたが、なくなりました。南北アメリカのリオ条約(Rio Pact 米州共同防衛条約)もほとんど機能していません。オセアニアのANZAS(オーストラリア、ニュージーランド、米国相互安全保障条約)も機能停止です。まさに世界は軍事同盟がなくなって平和の共同体建設に向けて動いているわけです。


日本国憲法第九条のもつ世界での値打ち

しかも、私たちは世界の誇れる日本国憲法第九条をもっています。日本国憲法第九条には、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。②前項の目的を達するため、陸海空軍は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」と書かれています。この精神を生かして、外交努力をしていくことが必要だと考えます。
こういう世界の動きに反して、日本に置かれている米軍基地が、つぎつぎと強化されようとしています。日米両政府は、日米安保条約の従来の枠組みさえこえて、「地球規模の日米同盟」へと変質させようとしています。そして「米軍再編」の名で米軍基地の強化、米軍と自衛隊の行動の一体化を進めようとしています。在日米軍は、「日本防衛」とは無縁の海外遠征の「殴り込み部隊」で、その司令部機能や機動性が、陸・海・空・海兵隊の4軍そろって強化され、在日米軍基地は、その出撃・補給基地として恒久化されようとしています。


沖縄と本土の平和を願う国民の共同、連帯こそ

 こういう動きに対して、沖縄でも本土でも、平和を願う国民が手をつなぎ、共同して、基地の建設強化に反対してたたかっていくことがますます重要になっていると思います。内村千尋さんの本土の行脚は、その一環として、続けられているのです。私たちナラーラも、その活動に連帯し、支援してまいります。
なお、参考にしていただきたいのは、日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会のホームページに‘平和の共同体の流れ’ のアーカイブページがあります。つぎのアドレスで接続できますのでご覧になってください。


http://www.japan-aala.org/modules/xpress3/?cat=3


    ナラーラ(奈良県アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会)理事 西浦宏親
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by naraala | 2011-03-04 10:20