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会員便り

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尾崎義美さんから中国九寨溝紀行


私の横浜時代の職場のOBたちと、9月の半ば、中国四川省の奥地、世界自然遺産にも指定されている景勝地、九寨溝・黄龍に行ってきた。私たちだけの団体旅行だったので、気さくに、楽しい旅行ができた。
九寨溝はかねてからいきたいと思っていたところだが、うわさに違わず、素晴らしいところであった。九寨溝100、黄龍1300以上の大小の湖が連なり、底が見通せる澄んだ水、エメラルドグリーン、マリンブルーなど色合いの異なる湖面の美しさ、たくさんの瀑布などまさに絶景であった。どうしてこういう自然現象がうまれるのか、不思議なくらいだ。世界遺産約850のなかで、もう一度いってみたいところのアンケートをとったら、20位以内にはいったと聞いたが、私も機会があれば季節を変えて(紅葉の時期がよい)もう一度いってみたいと思う。
その景色の素晴らしさはテレビなどでも紹介されているので、私は九寨溝周辺の少数民族であるチベット族について思ったことをちょっとだけふれて見たい。ホテルでチベット族の舞踏ショーを見て(これも素晴らしいショーだったが)、ちょっと考えるところがあったからである。
もともとチベット族の九つの集落(寨)があったことから名づけられたように、最近までは、チベット族はあの広大な秘境で大自然につつまれて、自給自足ののんびりとした暮らしをしていたにちがいない。ところがあの地が観光地として脚光をあび、世界から観光客が来るようになると、あの秘境に貨幣経済の波が押し寄せてきた。ガイドさんの話では、政府によって広い道路も建設され、なんと3500メートルの高地に空港までつくられた。黄龍のあの長い高いロープウエイは一昨年できたばかりだと言う。
こうして、周辺には、百をはるかに越えるホテルがたち、おそらく数百を越えるみやげ物店が並んで、九寨溝へのアクセス地域はそこだけ都会のように発展した。その結果、チベット族も観光施設の要員として働き、ホテルや商店に雇用され、なかには自らも商売をするようになって市場経済にどっぷり浸った生活に一変している。いくつか目に入ったが、豪華な家に住む人もいた。黄龍への途中の車窓からは、まだ昔の貧しい様子の家も見えたから、明かに貧富の大きな格差が生まれているようだ。わずか数年前と今とのこれほど変化の激しい観光地はそうざらにないのではないか。ラサ市もチベットに鉄道ができた結果、様相は激変しているという。舞踏ショーに出演していた人は、女性は色が白く美人ぞろいで、男女とも背が高く、歌も踊りもうまい。片言の日本語もしゃべる。おそらくチベット族のエリート層なのだろう。私は、この変化の波のなかの少数民族・チベット族は、これまでの大自然に包まれゆったりした暮らしと比較して、はたして幸せになったのだろうかとふと考えた。


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by naraala | 2008-01-15 16:22 | 会員便り